吉里吉里2 2.30 安定版をリリースしました。
実は今年の一月ごろに安定版はtrunkからbranchesに移ったのですが、現行のtrunkが安定しているのと長らくbranchesの2.30安定版ブランチをメンテしていなかったのとで、branchesの2.30安定版ブランチを破棄して、trunkから昨日の時点でbranchesの2.30安定版ブランチを作成しなおしました。
2.28に比べての大きなトピックといえば
Vistaへの本格的な対応
フルスクリーン表示アルゴリズムの大幅な刷新
ということになります。他にも細かい修正や機能追加がたくさんあります。
Vistaへの対応ということでは、書き出しが必要なデータはすべて datapath と呼ばれる領域に書き込むように変更されています。これはKAGのセーブデータや各種ログファイルなども含まれます。詳しくはドキュメントを参照してください。そのほかにもVista固有の諸問題(ほんとうにVistaでは些細な不具合が発生しまくる)に対応するためのワークアラウンドを多数含んでいます。過去の2.28などがVistaで動作しないわけではありませんが、よりVistaへの親和性が高くなったという言い方がしっくりきます。また、このバージョンではWindows 9x系とWindows NTへの対応を正式に取りやめました。
フルスクリーン表示アルゴリズムの刷新は、ワイドディスプレイの普及により、従来のフルスクリーン表示では対応が不充分になったためです。ワイドディスプレイではなくても、アスペクト比を保持したまま拡大できないディスプレイ(とくに液晶ディスプレイ)では潜在的に発生している問題でした(例:800x600を1280x1024で表示するなど)。吉里吉里本体はなるべくアスペクト比が保持できるような方法での拡大を試みようとします。必要ならばディスプレイ側の拡大機能でなく、エンジン側で拡大表示を行おうとします。
2.28から約1年ですかー。ながかったなぁ。